13年前、初めてミニチュアダックスフンドの女の子を家族に迎えました。その後、もう1匹が加わり、今では13歳と7歳の姉妹犬と毎日賑やかに暮らしています。
忘れられない出来事は、長女が6歳の頃、急にごはんを食べなくなったことです。不安で眠れない夜を過ごし、「このまま元気が戻らなかったらどうしよう」と本気で悩みました。
動物病院で先生に相談した際、普段の食事やおやつの頻度について詳しく聞かれました。私はパッケージ通りの量を守り、毎日おやつも与えていると伝えると、「犬によっては、その量でも多い場合があります」とアドバイスをいただきました。
自分の与え方が体調不良の一因かもしれないとは思ってもいなかったので、大きな気づきとなりました。それ以来、私は「シンプルな食事管理」を意識し、13年以上続けてきました。
この体験をもとに、私がどのように愛犬たちの健康を守ってきたか、具体的にご紹介したいと思います。この記事が、皆さんの愛犬の健康管理のヒントになれば幸いです。
我が家の犬たちと「シンプルなごはん生活」の始まり

最近、食事の内容はどんな感じですか?

ごはんとは別におやつを少しあげています。特にガムが大好きなので、1日に2個あげています。

基本的にはドッグフードだけで十分なんですよ。おやつは特に必要ありませんし、ガムも犬の頭の大きさ程度のものを1個までにしてください。

えっ、でもパッケージには2個までと書いてあったんですが……。

実は、フードの袋に記載されている量も、犬によっては多すぎる場合があるんです。体調や体型に合わせて調整することが大切ですよ。
この先生とのやり取り以来、朝晩2回の総合栄養食ドライフードのみを与え、夜の食後に歯磨き代わりのガムを1個だけプラスするという、非常にシンプルな食生活を徹底しました。
獣医師に学んだ「犬の食事の基本」
動物病院の先生から教わったことは、今でも私の犬の食事管理の軸になっています。
- ドッグフード(総合栄養食)だけで必要な栄養はすべて摂れる
私が特に驚いたのは、「総合栄養食」と書かれたドッグフードだけで、犬に必要な栄養はすべてまかなえるという事実でした。以前は「手作りごはんの方が愛情が伝わる」と思い込んでいましたが、実際には栄養バランスを崩しやすく、逆に体調を崩したこともありました。
今は信頼できるメーカーのドライフードを選び、毎日新鮮な水も欠かさず用意しています。
- おやつは必須ではない
おやつはしつけやご褒美として使うことはあっても、健康維持のためには不要。むしろ与えすぎると肥満や栄養バランスの崩れにつながるので、極力控えるべきという考え方です。
- フードの量は犬の体調や体型に合わせて調整
パッケージの表示量はあくまで目安。実際には犬の年齢や運動量、体型を見ながら調整することが大切です。
このアドバイスを受けてから、私は愛犬の食事を朝晩2回のドライフードだけに切り替えました。おやつは誕生日などの特別な日以外は一切与えず、唯一の例外として夜の食後に歯磨きガムを1本だけあげるようにしています。
夜の食後に与える歯磨きガムだけは、口腔ケアのために続けています。これも獣医師の勧めです。歯石や口臭のトラブルもほとんどなく、13歳を超えても自分の歯でしっかり噛めています。
シンプルな食事管理で得られた変化
体調不良が激減
食事を見直す前は、月に何度も下痢や軟便、突然の食欲不振に悩まされ、夜中に嘔吐してしまうこともありました。
ですが、「ごはん+ガム」のシンプルな食生活に変えてからは、ここ数年で動物病院に駆け込むことが激減。特に、毎朝の散歩で元気に走り回る姿を見るたびに「この方法で良かった」と実感しています。
体重管理が楽になった
私も最初からうまくできていたわけではありません。1頭目を飼い始めた頃は、つい「かわいいから」とおやつを与えすぎて体重が増え、ごはんを食べなくなったこともありました。
友人に勧められて手作りごはんに挑戦したものの、栄養バランスが難しく体調を崩してしまった経験もあります。
また、体重管理のために低脂肪ドッグフードを試したこともありましたが、13歳の子は皮膚が弱く、かえって皮膚の状態が悪化してしまいました。
こうした経験から、おやつの与えすぎや目的を考えずにフードを選ぶことが健康を損なう原因になると実感しました。
それ以来、愛犬の体質や日々の様子をしっかり観察し、その子に合った食事管理を心がけるようになりました。シンプルな食事に切り替えてからは、適正体重をずっと維持できています。
特にシニア期に入っても体重が大きく変動することはなく、健康診断でも「理想的な体型ですね」と褒めていただくことが増えました。
「おやつなし生活」への不安と変化
ごはんタイムが一番の楽しみに
最初は「おやつをやめるのはかわいそう」と感じていましたが、実際にやめてみると、ごはんの時間になると2匹そろってキッチンの前で尻尾を振りながら待機するようになりました。
今では、ごはんを用意し始めると「ごはんダンス」と呼んでいる独特の動きを見せてくれます。おやつを与えなくても、毎日のごはんが最大の楽しみになっているのが伝わってきます。
食後のガムで満足感アップ
食事の後は、歯磨き代わりのガムタイムが我が家の定番です。ガムを噛むことでお腹が落ち着くのか、食後に「もっと欲しい」とねだることがなくなりました。
また、ガム選びにも工夫しています。あまりに柔らかいガムだと歯磨き効果が期待できないので、愛犬の成長や噛む力に合わせて、ガムの種類を変えてきました。
子犬の頃は柔らかめのもの、大人になってからはしっかり噛める硬さのものを選ぶようにしています。こうした工夫で、歯の健康と満足感の両方を叶えられるようになりました。
おやつはご褒美として特別な存在に
我が家では、最初の子を迎えたときは、つい感情的に叱りすぎたり、おやつを与えすぎてしまったりと、いろいろと失敗を重ねてきました。2匹目の子は、子犬の時期だけケージで過ごさせていました。
そのケージはトイレと寝床が分かれているタイプで、まずはそこでトイレの場所をしっかり覚えさせました。その後、少しずつ外でもトイレができるように練習していきました。
いたずらをした時は、その場ですぐに「これはダメ」と伝えるようにして、しつけにメリハリをつけるため、きちんとできた時だけご褒美としておやつをあげていました。
おやつは特別な時だけだったので習慣にはならず、徐々に減らしていくことができました。今では、2匹ともいたずらをすることもほとんどなく、好きな場所で自由にくつろいで過ごしています。
どうしても特別な日やイベントの時は、低カロリーのおやつをほんの少しだけ与えることもありますが、日常的には「ごはん+ガム」のみです。
シンプルな食事管理のポイント
- 総合栄養食のドッグフードを選ぶ
信頼できるメーカーの総合栄養食を選び、年齢や体型に合わせて切り替えています。パッケージの表示量をベースに、体重や運動量に応じて微調整しています。 - 新鮮な水をいつでも飲めるように
水は常に新鮮なものを用意し、散歩から帰った後や食事の後にしっかり飲めるようにしています。 - おやつは原則与えない
しつけやご褒美には言葉やスキンシップで対応。どうしても必要な場合は、カロリーや原材料を厳選したものを少量だけ。 - 歯磨きガムだけは毎晩与える
歯の健康維持のため、夜の食後にだけ歯磨きガムを与えています。これも与えすぎず、1本だけと決めています。 - 定期的な健康チェックを欠かさない
年に1回の健康診断、体重測定、便の状態チェックなども習慣にしています。
まとめ:愛犬の健康は「シンプルなごはん」で守れる
13年以上、シンプルな食事管理を続けてきたことで、我が家の犬たちは大きな病気もなく、元気に過ごしています。おやつを与えないことに最初は抵抗がありましたが、今では「ごはんだけで十分幸せそう」と自信を持って言えます。
どんな情報があふれていても、最終的には「その子に合った方法」を見つけることが大切だと痛感しています。我が家の2匹も、シンプルなごはん生活で年齢を重ねても元気いっぱい。もし、愛犬の健康管理に悩んでいる方がいたら、ぜひ一度「ごはんと水、そしてたっぷりの愛情」に立ち返ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご質問やご感想があれば、ぜひコメント欄でお知らせください!
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