ペットと暮らす家

【実体験】わが家のダックスフンド2匹が教えてくれた安全な暮らし方~いたずら・誤飲・噛み癖との7年間の格闘記~

ペットと暮らす家

「またやられた…」。仕事から帰宅すると、リビングは綿だらけ。7歳のクゥ(♀)と13歳のシュシュ(♀)、我が家のミニチュアダックスフンド姉妹が見事な「作品」を残していました。

私たち家族は、この2匹との生活で数え切れないほどの「いたずら」「誤飲」「嚙み癖」事件を経験してきました。時に笑い、時に涙し、そして多くを学んできました。

年齢や性格によってトラブルの内容や頻度は違いますが、どの経験も家族や愛犬の成長につながる大切な出来事でした。ここでは、実際の体験談を交えつつ、我が家で実践してきた安全な環境づくりやしつけの工夫を紹介します。

いたずらエピソードと対策

我が家の「クッション中綿まき散らし事件」

特に悪名高いのは「綿事件」の数々です。ある夏の日、3時間ほど外出していた間に、クゥがお気に入りのブルーのクッションに小さな穴を開け、シュシュがその穴から器用に中綿を引っ張り出していました。

帰宅した私の目の前には、まるで雪化粧のようなリビングと、真っ白な綿の上でご満悦の表情で寝そべる2匹の姿。最初は呆れましたが、その満足げな表情に怒る気も失せました。写真に収めた「犯行現場の2匹の姿」は今では家族の笑い話です(実際の写真は記事下部に掲載しています。)

家族が家にいるときはとてもおとなしく過ごしているのに、留守番のときだけは寂しさや退屈さから、ついこうしたいたずらをしてしまうようです。

そこで、対策として留守番の際はクッションを片付け、代わりに毛布だけを置くようにしました。また、ある日うっかり洗濯物をカゴに入れたまま置いて出かけてしまったのですが、帰宅すると2匹はそのカゴの中で安心した様子で眠っており、いたずらもありませんでした。

それ以来、家族のにおいが残る洗濯物とカゴを一緒に置いておくことで、安心感を与え、いたずら防止にもつながっています。

綿事件犯人A穴あけのクゥ

綿事件犯人B綿出しのシュシュ

やり切った感の犯人A・B

風船の破片誤飲事件

シュシュはボール遊びの達人で、投げたものは何でも追いかけます。3年前、娘の誕生日パーティーの後、残っていた赤い風船で遊ばせていたときのことです。

シュシュが風船を追いかけて噛みついた瞬間、「パン!」という音とともに風船が破裂。驚いて見ていると、シュシュが割れた風船の破片を一瞬で飲み込んでしまったのです。

「シュシュ、ダメ!」と叫んだ時には既に遅く、家族全員がパニックに。当時かかりつけだったご近所の動物病院に電話したところ「経過観察を」とのこと。

その夜は家族交代で様子を見守り、翌朝一番に病院へ駆け込みました。レントゲンでは破片が映らず、獣医さんからは「小さい破片なら自然に排出されることも」と言われましたが、不安は消えません。

帰宅後2時間ほどして、リビングのカーペットの上に吐き出された赤い風船の破片を発見したときの安堵感は言葉にできないほどでした。

動物病院の先生に報告すると「良かったですね。犬の胃は異物を吐き出す能力が人間より高いんですよ」と教えていただきました。

この経験から、風船やゴム製品は絶対に犬の手の届く場所に置かないことを家族の鉄則にしています。

この事件から、誤飲の危険性を改めて思い知らされました。もし吐き出せていなかったら、愛犬にもっとつらい思いをさせてしまっていたかもしれないと反省し、それ以来、噛み切れない丈夫なボールで遊ぶようにしています。

誤飲防止のポイント

  • ゴミ箱や危険物は必ず手の届かない場所へ
  • おもちゃは丸飲みできないサイズを選ぶ
  • 「ちょうだい」「放して」の練習を日頃から
  • 危険物が置いてある手の届きそうな場所には、柵やゲートで入れないように区切る

我が家で実践!安全な環境づくりの工夫

私たちが7年間の試行錯誤で辿り着いた安全対策をご紹介します。

室内の危険ゾーン対策

ダックスフンドは好奇心旺盛で、特にクゥは電気コードに異常な執着を示しました。テレビコードを2度も噛み切られた苦い経験から、我が家では以下の対策を実施しています:

  • すべての配線を専用のケーブルカバーで保護(ホームセンターで1mあたり380円)
  • コンセント周りはカバーつきの電源タップに統一
  • 床から30㎝以内の配線は壁に固定

ゴミ箱対策も重要です。以前生ゴミ袋をシュシュに破られて大惨事になったことから、ペダル式で重量のあるステンレス製ゴミ箱(高さ45㎝)に変更しました。値は張りましたが(12,800円)その後一度も開けられていないので投資価値はありました。

トイレシートの問題

子犬時代のクゥは「トイレシート破り選手権」の金メダリストでした。朝起きると、細かく裂かれたシートの破片が部屋中に散らばり、片付けだけで30分近くかかる日々。

試行錯誤の末。ペットショップのトレーナーさんから教えてもらったメッシュカバー付きトイレトレーを導入しました。

最初の2日間はメッシュに戸惑い、トイレを我慢するクゥでしたが、3日目からは完全に慣れて、それ以来シート破りとの戦いから解放されました。

愛犬の困った行動に悩んでいる方こそ、専門家のアドバイスを早めに受けることをお勧めします。私たちは無駄に3か月も苦労しました(苦笑)

実際に使って効果を感じたいたずら防止グッズ

苦味スプレー

苦味スプレーは家具や噛んでほしくない場所に吹きかけることで、噛み癖を抑制します。13歳の子には効き目がありました。7歳の子には一時的に効果はあるのですが、慣れてしまうこともあったため、定期的にスプレーし直す必要がありました。

メッシュ付きトイレトレー

トイレシートのビリビリ防止にはこれが一番効果的でした。シートを噛めないため、いたずらが激減し、掃除も楽になりました。

ベビーゲート

我が家では、いたずら対策というよりも、最近2匹とも年齢を重ねてきたこともあり、ミニチュアダックスに多い腰痛が心配になってきました。

そこで、階段にはベビーゲートを設置し、立ち入り禁止エリアにしています。家族が2階に上がると犬たちも後を追おうとするので、階段の利用を制限して腰への負担を減らすようにしています。

しつけのポイントと私の経験

タイミングよく「ダメ!」と言う

いたずらをしている最中に、短く「ダメ!」と声をかけるようにしています。その場で注意することで、犬に何が悪いのかが伝わりやすくなります。

また、叱るだけで終わらせず、やめた瞬間にすぐ褒めることで、正しい行動を身につけてくれました。特に悩んだのが食糞の問題です。

排泄したらすぐに片付けるよう心がけていますが、「ダメ!」という言葉の意味も理解しているようで、悪いことだと分かっているのか、私の目を盗んでこっそり食べようとすることもあります。

その様子は、まるで小さな子どものイタズラのようです。また、腸内環境が乱れていたり、早食いで便にフードの匂いが残っていると食糞が起こりやすいようなので、フードの種類を変えたり、消化の良いものを選んだり、早食い防止の器を使うことで、かなり改善されました。

我が家の「噛み癖対策作戦」レポート

クゥは以前、特に留守番中にソファーの角を集中的に噛み続け、高価なソファーがボロボロになる危機に直面しました。色々試した中で成功したのは「嚙み分け教育」です。

まず、専用の噛み玩具を3種類用意しました:

  1. 丈夫なロープ型おもちゃ(1,200円)
  2. 中にビスケットを入れられるコング(1,800円)
  3. デンタルケア効果のあるナイロン製骨型おもちゃ(2,000円)

これらをソファーの噛み跡に置き、クゥがおもちゃを噛む度に大げさなほど褒めました。さらに、留守番前には必ずコングにペースト状のおやつを詰めて与えることで、ソファーよりも魅力的な噛み対象を提供。

約2週間続けると自然とソファーへの執着が薄れていきました。犬にとって「噛む」行為は本能なので禁止するのではなく、適切な対象に誘導することが大切だと実感しています。

今では我が家にあるソファーカバーは、新しいソファーを守るためではなく、修復不可能になった古いソファーの傷跡を隠すためのものになっています。

まとめ:7年間の失敗と成功から学んだこと

2匹のダックスフンドとの日々は、まさに喜怒哀楽の連続でした。部屋中に散らばった綿、噛み切られたコード、誤飲の恐怖、そして今では穏やかに暮らす愛犬たち。

振り返ると、この7年間で私たち家族も成長したことを実感します。特に心に残っているのは、地域のドッグトレーナーから教わった言葉です:「犬のいたずらは、飼い主へのSOSサイン。原因を理解することが解決の第一歩です」。

確かに、クゥのソファー噛みは運動不足の日に多く、シュシュのゴミあさりは私が忙しくて構ってあげられない日に集中していました。

いたずらの理由を考え、愛犬の目線で環境を見直すことで、多くの問題は解決できます。そして何より、失敗を責めるのではなく、成長の過程として受け止める心の余裕が大切だと学びました。

皆さんの愛犬との暮らしにも、少しでもお役に立てれば幸いです。

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